機材紹介 Nikkor-S Auto 55mm F1.2
こんにちは。213です。
今回は3月ごろに入手した機材の紹介。
日本光学時代の「Nikkor-S Auto 55mm F1.2」です。Ai改済みです。
Fマウント最高の明るさをもつレンズの一つで、F1.2ファミリーの初代になります。
このレンズはニコンの公式ウェブサイト「ニッコール千夜一夜物語」でも紹介されているレンズです。
今回はこのレンズを紹介したいと思います。
背景
このレンズをはじめて知ったのは大学3回生の時でしょうか。まだ関西に住んでいた時に、梅田の中古カメラ店で見つけたのを覚えています。
当時知っていたニッコールのF1.2は 、現行製品の50mmとやたら中古価格が高いノクト58mmです。そんな知識だったので55mmはどういったものなんだろうと強烈に惹かれました。相場が2~4万円程度だったことも「F1.2なのに!?」と結構驚きだったことも覚えています。
はじめて知った時は持ち合わせもないため諦めたのですが、いつかは手に入れたいなと考えていました。それからは中古カメラ屋へ行くたびに買おうかなと悩んだりするが結局やめてしまうということを繰り返していました。
今回購入を決めた理由は、「Nippon Kogaku Japan」 が格好いいなという単純な理由です。Nikon時代の玉はたくさんみてきましたが、日本光学時代ははじめての出会いのため驚きも強かったです。またオールドニッコールあるあるですが、Ai改造済だったのも決めてですね。
写真
まずは同じ画角でF値を変更した写真からです。
写真をタップすると拡大できます。
まずは春海客船ターミナルです。
一覧で見比べるとわかりますが、開放では白いフレアが発生しています。
拡大して見比べると、開放付近での解像感は大きく変わります。F1.2ではぼやっとした写りをしています。F1.4でもぼやっとしていますがフレアと滲みが弱まっています。F2となると大きく解像感が増しています。
次も春海埠頭です。オブジェと東京タワーを入れてみました。
こちらも開放部のフレアの強さがわかります。
東京タワーにピントを合わせています。開放ではかろうじて芯を残しつつも、光がぼやっとしてしまいます。
開放付近では周辺は流れていますが、F5.6からしっかりと描写してくれました。
次はモノクロとカラーで。
F1.2で撮影。カラー写真だと、背景の人物に当たる、緑色のような滲みが気になります。モノクロにすれば色について多少無視できるようになりますが、滲んでいた箇所の輪郭が綺麗かと言われると、ちょっと首をかしげたくなるかな。
最後は菜の花の写真です。
F1.4の写真です。これでも多少緑の滲みが出ています。背景にはいわゆるレモンボケが発生していますが、個人的にそこまで嫌味はないと思います。
背景のボケの表現は被写体を選ぶということなのでしょう。
感想
F1.2は正直にいうと使いづらいです。ピントがあっているかという難しさもありますし、何より得られる絵の癖がキツいと感じてしまいます。F1.4はその刺々しさが多少改善されて個人的には好きな写りです。コシナツァイス、プラナー50mm F1.4の作例に似ているなとか思ったりしました。レンズ構成も似てるような気がしますし。
カメラ側で少しだけ不満があります。オールドレンズ全般に言えることなのですが、Z6だと正確な絞り値をExifに保存できません。これはマウントアダプターの仕様上どうしようもないのですが、マウントアダプターに連動式のピンがないため絞りを把握できないというわけです。D700だと連動ピンがあるため把握しやすいんですけどね。
こういう明るいレンズを手に入れると、ポートレートとか撮りたくなります。今までライティング機材とかは持っていなかったのですが、この際揃えてみようかなと思ったりしています。
あとは物撮りにも力を入れたくなりました。冒頭の機材写真をもうちょっとしっかりしたものにしたいですね。まずはストロボの購入からかな。
それでは